それは、多くの時には日常の中に埋没してしまったり、他者を見ることで『自分だけではないのだ』と自身を説得して器用にやり過ごしたりするかもしれません。それでも、時にどうしようもないくらいそれは大きく、目を背けることができないものになることもあります。
今の私たちは概ね自身の外の世界（他人、社会、情報等）に意識を向けて過ごしています。実は、この意識の持ち方は明治維新以降に輸入された自然を自身の外に見ようとする西洋式の意識の持ち方です。
逆に東洋での意識は、古くから自身の内に自然を見ようとしてきました。仏道、武道、芸道、茶道、華道など修行や鍛錬という行為によって究極に求められるのは精神性であることをみれば、それは明らかです。

外を追求していくと究極は地球の果て、宇宙の果てや永遠の命へと向かいます。自我が求める果ては、そんな形に帰結するのは当然なことなのかもしれません。東洋の精神性の究極は無我です。言い換えれば自身の内に宇宙をみるということです。そして時間はありません。
しかし、自我が宇宙に行くのが簡単なことではないように、無我も究極に達するのは簡単なことではありません。けれど、無我に向かわなければ、あなた自身も人類も自然も地球も滅んでいくしかありません。それは生命の宿命なのです。

私たちの意識は最早、幻想の世界を好むようになってきています。見方を変えれば宇宙、遊園地、仮想空間、映像世界、アニメーションといわゆる非現実の世界に逃げ込んでいきます。私たちは、今、ここに辛かろうと自身の手に生きる主体性を取り戻さなければなりません。

「私と共に生きる」言い換えれば「自然と共に生きる」当たり前のことのように思います。しかし、実際はそうでなってはいません。自身に気づく場に体験会がなれば幸いです。